私たちの身体は外部からの侵入物を攻撃して自身を守る免疫機能があります。 この免疫機能に異常がおき、自身の毛根を外的と間違えて攻撃してしまうことにより脱毛が起こるといわれています。
きっかけや誘引として「精神的ストレス」があるのかもしれません。 毛周期を考えると 3〜4ヶ月位前までさかのぼって思い出してみてください。 心配事やストレス・精神的ショックを受けるような出来事があったかもしれません。
一過性と頑固な難治性があります。
子供の場合には、心因性以外に、アトピー性疾患が引き金となって起こるケースもあるようです。男性・女性を問わず、また子供にも発生する頻度の高い脱毛症です。
ある日突然気がついたり理美容室で発見されたりします。 境目がはっきりしている局所脱毛で、形状は円形とは限りません。
また、約25%程の患者様の爪に横溝や小さな凹みがみられるようです。 毛と爪が同じケラチンというたんぱく質で出来ているので、共にリンパ球に攻撃されるためと考えられています。
重症の場合は、全身的に脱毛します。 眉毛・睫毛や体毛なども脱毛します。(次項タイプ別症状をご覧下さい。)
多発型円形脱毛症 円形脱毛が2つ以上できる。数箇所できたりその数個が繋がってくると難治な事が多いです。 生え際付近や耳の後部にできた場合などは治り難い傾向にあります。
多発融合型円形脱毛症 治療には根気がいる場合が多く、頭皮全体の髪の毛が抜け、症状が進行すると全頭脱毛を及ぼすこともあります。
全頭脱毛症 頭髪が完全に抜け落ちてしまう脱毛症。治りも悪く、相当の治療と期間を必要とする場合が多いです。
汎発性脱毛症(ばんぱつせいだつもうしょう) 全身全ての毛が抜け落ちてしまう脱毛症。脱毛症の中では一番重度な症状です。
びまん性脱毛症 部分的にまとまって抜け落ちるのではなく、頭部全体の髪が急激に、短期間に抜け落ちます。 このタイプは頭皮がブヨブヨしているのが特徴で、髪の根元が極度に萎縮して細くなっています。 難治性脱毛のひとつで、治癒には根気が必要です。 1〜2年で完治する事もあれば、治療しながらも進行し、全頭脱毛症から汎発性脱毛症になることもあります。
薬物療法と理学療法が中心で、これらを併用する事もあるようで、根気よく治療を続ける事が必要です。
1.自然治癒 ストレスによって発症した単発型円形脱毛症の場合、たいていは自然治癒します。 ストレスを溜めないよう自分なりに解消法をみつけて、睡眠をしっかり摂り、規則正しい生活を心がけましょう。 髪の毛は血液で作られています。食事もバランスよく摂りましょう。
2.ステロイド 炎症を抑える薬ですが治りにくい方には効き目がうすいようです。 脱毛部に局所注射をする方法もありますが、注射したところにだけ毛が再生しますので広範囲に脱毛しているときはあまり向かないようです。 内服の場合よく効くそうですが、数ヶ月以上続けると糖尿病など副作用がおきます。 中止して抜けてしまう場合は再度内服することはできません。
3.雪状炭酸圧低療法 ドライアイスを脱毛部に1秒くらい軽くあてて冷却する方法です。 1〜2週間に1回行います。70%程度有効らしいです。
4.局所免疫療法 弱い皮膚炎を脱毛部に起こさせる治療法です。中止すると再び脱毛し、治療を繰り返し行う事もあります。小児の全身型や全頭型では効きにくい傾向があります。 現在最も安全で有効率90%といわれますが人によってはひどいかぶれを起こす事もありますので注意が必要です。
5.フロジン液 血管拡張作用を持つ医療用医薬品として開発され、医療用脱毛症治療薬の「フロジン液」(健康保険適用)として処方されています。市販薬「カロヤン」等にも入っています。
6.PUVA療法
ラレンという薬品を内服または外用し、そこに紫外線をあてる治療法です。副作用を考慮する必要があります。
7.セファランチン アレルギーを抑えたり、血流をよくする飲み薬です。 抗アレルギー作用のほか、血流促進作用、免疫機能増強作用、造血機能の改善作用などが知られています。円形脱毛症や白血球減少症に適応します。円形脱毛症に効果のある市販薬「ハツモール」等にも入っています。 吐き気や下痢などの消化器の副作用が、わずかに報告されています。毛細血管を拡張する作用があるそうです。
ストレスは溜めないように工夫して、睡眠をしっかりとりましょう。
髪の毛の成長は夜に活発になるため、この時間帯に十分な睡眠をとっていないと血行が悪くなり、髪の毛の成長を妨げる原因となります。 又ストレスは交感神経を刺激し、末梢神経、毛細血管が収縮してしまう為、髪の毛の成長を妨げる原因になります。ストレスを溜めないで、しっかり睡眠をとるように心がけましょう。
バランスの取れた食事をとることが大事です。頭皮のマッサージ等も血行をよくするのに良いでしょう。
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ血行を悪くするので、できれば禁煙するのが良いでしょう。
ホームケア シャンプー・リンスは頭皮に優しいものを使用して、こまめにしましょう。 健康な髪には頭皮の清潔さが大切です。 皮脂や垢などの汚れと混ざって毛穴を塞ぐフケも脱毛の原因となります。 またシャンプーはしっかりすすぎましょう。
あまり神経質にならなくてもよいですが、地肌を傷つけるほどゴシゴシこすったりするのは 良くありません。 爪を立てて洗ったり、すすぎ残しがないように心がけましょう。
マッサージ 頭部の指圧マッサージは頭の疲れを取り血管や神経・筋肉のコリをほぐし、皮膚の新陳代謝を 旺盛にします。円形脱毛症には有効でしょう。 ブラシで強くたたいたりするのは毛根を痛めて脱毛の原因になりますので、避けてください。
パーマ・カラーリング パーマやカラーリングなどはなるべく控えて、頭皮に負担をかけないように心がけましょう。 小さい脱毛部分は自毛で隠すことができますが、大きくなってなかなか治らない場合は部分用かつらを全頭の場合は全頭用かつらで補うなどして精神的苦痛をやわらげる工夫も大切です。