同じ薬でも人によって脱毛の程度は違っています。 薄くなる程度の脱毛から、完全に抜けてしまうまで様々です。
必ず必要というものではありませんが、外観上容姿を整え、精神的負担を軽減するという点から、かつらを準備されるのも良いでしょう。
髪は、頭皮の近いところで抜けるので、頭皮が痛くなる事もあります。 治療中に新しく生えてくる毛は枝毛になっていたりしてぱさぱさしています。
頭髪に限らず他の部分(まゆ毛・まつ毛・体毛など)でも起きます。 部分的であったり、まばらに脱毛したり、全体に脱毛してしまったり状態も様々です。
抗癌剤治療を受けているときには、頭皮もデリケートになっています。 爪で掻くようなシャンプーの仕方はせず、やさしく指の腹を使って洗ったりして気を配りましょう。
治療後は3〜6ヵ月位から生えてきます。 スタイルを整えられるようになるには さらに時間がかかります。 産毛のような柔らかい髪が生えることもあります。 元の髪質とは異なった毛が生えてくることもあります。 ※数年でほぼ元の髪質に戻るようです。
【シャンプー・リンス】 抗癌剤治療を受けている方は、刺激の少ない製品を使用しましょう。 (敏感肌用や赤ちゃん用など) 普段どおりに洗っても脱毛の程度に変わりはないですが、頭皮は敏感で傷つきやすくなっていますし、傷が治りにくい事も考えられますので爪は短くし指の腹で優しく洗いましょう。 白血球が減少している時期は洗髪を怠ったりすると毛嚢炎をおこすことがあります。 清潔にすることを心がけましょう。
頭部に放射線治療を受けている方は、放射線治療中は皮膚が過敏で傷つきやすい状態です。 万が一傷ついた場合、治りにくくなりますので、主治医の先生に、どのようにすれば良いか尋ねてみましょう。
【整髪】 髪をとかすと抜けるのが早いからといってとかさない人がいますが、髪がもつれてからみますので、やわらかいブラシを使用し、注意してとかしましょう。
【パーマ・カラーなど】 避けたほうが良いと思います。どうしてもという場合はまずお医者様とご相談なさって下さい。 ※人前を避けたいなどの希望は美容室や担当美容師さんに相談しましょう。 電話で尋ねても良いですし、総合病院内の理美容室を利用することもできます。
【ご自宅では】 脱毛中はバンダナやタオルで作った帽子などをかぶっていると抜け毛が飛び散らずにお掃除も少しは楽になります。 ふいのお客様の場合もあわてずにすみます。 衣類や枕のまわりについている髪の毛は、粘着テープなどを使用すると良いでしょう。 就寝時はキャップをかぶって寝るとまわりに髪の毛が落ちることもなく、脱毛による憂うつ感を多少軽減できるでしょう。
【外出時】 脱毛初期で自毛のまま外出されるときは、色の濃い服を着るなど抜け毛が目立たないように工夫しましょう。
■下痢症 抗癌剤治療中下痢や軟便になることがあります。 下痢が24時間以上続いたり、下痢にともなって、いたみや、しぶり腹が伴うこともあります。 主治医に相談してください。
■便秘 治療のための薬で便秘になる人もあります。 また、治療中普段に比べ、あまり動かなくなったり食事量が減少して便秘になる事もあります。 一日または二日間便がでないときは、主治医に相談してください。
■手足のしびれ 抗癌剤治療はときどき手足の神経に影響をおよぼし、しびれなどをおこすことがあります。 感覚が麻痺するような感じ、ヒリヒリした感じ・灼熱感などの異常な感覚、手足が動きにくくなるような感じ(脱力感)や、バランス感覚の喪失、動きがぎごちない、ものをつかむことが困難、歩行困難、関節痛、筋肉痛などをおこすこともあります。 これらの症状は、あまり重症になることは少ないそうですが、これといった治療法もないようです。 抗癌剤治療をやめれば自然にもとに戻ることが多いですが、抗癌剤治療をやめるわけにいかず、我慢しながら治療を続行されていますが、辛い時は遠慮せず主治医に相談し、改善策を探っていただきましょう。
■はきけ、嘔吐 抗癌剤が胃や嘔吐中枢に作用してはきけ、嘔吐をおこすことがあります。 いつもムカムカしている人もいれば、抗癌剤を投与されたあとにだけ強いはきけ、嘔吐を起こす等それぞれです。 普通、こういった症状は、投与後すぐに始まったり、12時間後位に始まったりします。 症状は数時間から丸1日続く場合もあり、投与前に薬をみただけで、はきけ、嘔吐を起こす人もあります。丸1日以上はきけ、嘔吐が続いたり、水分も取れないようなきつい症状の場合は必ず主治医や看護師に相談してください。
■疲労感、貧血 抗癌剤は、骨髄に作用して赤血球を減少させます。 赤血球は酸素を身体中に運ぶ作用があり、これが減少すると身体の組織は十分に酸素の供給を得られなくなります。このような状態を貧血と呼びます。貧血になるととても疲れやすく、眩暈や、震え、息切れなどが起きることもあります。 こういった症状が起きたら必ず主治医に伝えましょう。貧血がひどい場合は輸血をする場合もあります。
■感染 抗癌剤治療を受けている間は、感染にかかりやすくなります。 これは、抗癌剤が骨髄に作用して、白血球を減少させてしまうからで、白血球は、感染と戦うとても大切な血液成分なのです。感染は口の中、皮膚、肺、直腸、泌尿生殖器などいろいろな場所におきやすくなります。主治医は頻繁に白血球の数を調べ、非常に少なくなると抗癌剤治療を延期したり、薬の量を少なくしたりします。
■血液凝固不良について 抗癌剤は骨髄に作用して、血小板の数を減少させます。血小板は血を止めるのには欠かせない血液成分です。血小板が減少すると、ちょっとしたことで出血したり、青あざになったりします。 知らないうちに青あざが出来ていたり、皮下出血ができていたり、尿が赤くなったり、血便、黒い便が出たら主治医に伝えましょう。 その他、不意に鼻血がでたり、歯肉から出血するような場合も要注意です。 血小板数の減少が激しい場合は、血小板輸血を行うこともあります。
■口、歯ぐき及びのどの問題 口やのどの痛みをおこすことがあります。また口とのどがからからになり、出血を起こすこともあります。 痛みに加えて、口中の細菌によって感染が引き起こされます。 抗癌剤治療の間は、このような感染症は治療しにくく、重症になることもあります。そうなる前に予防をすることが大切です。
■皮膚とつめへの影響 抗癌剤治療中に皮膚やつめにも多少の影響があります。例えば、発赤、痒み、皮が剥けたり、肌が乾燥したり、にきびのようなものができたりします。つめはもろくなり、さけたり、すじが入ったりします。
■風邪のような症状 抗癌剤治療後数日あるいは数時間の間に風邪をひいたような症状が現れる事があります。 風邪のような症状(頭痛・筋肉痛・易疲労感・悪寒・微熱・吐き気・食欲不振など)が2、3日続くことがあります。これらの症状は、抗癌剤治療ではなくて感染や腫瘍そのものによっても生じることがあります。
■むくみ むくみは、薬によるときと、治療によるホルモンの変化、または腫瘍による場合があります。 顔、手、足、おなかにむくみを感じたら主治医か看護師に相談しましょう。